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刀装具の図は「張良・樊噲」か「三国志」か

2019年9月30日

図は「張良・樊噲」か、それとも「三国志」かと言うことが、伊藤氏のHP「日本刀・刀装の研究」で紹介されています。http://katana.mane-ana.co.jp/sangokushi.html
戦前から「張良・樊噲」とされてきましたが、近年では、この図は「三国志」であろうとなっていますが、決め手となるような留守模様が無いのが現実のようです。http://katana.mane-ana.co.jp/kodougu-nikki.html#nikki6
最近手にした刀に附属している打刀拵の縁・頭が、上記のHPで紹介されている構図に似ており、画題が同じではないかと思われる物を手にしました。
頭の図では、下側に、手紙らしき物を広げて持っている劉備と思われる人物、そして、中央には、正対して顎に虎髭を生やし、グリグリの目玉をした人物は矛は持っていないもの張飛と思える武将です。
彫刻の作者は無銘であり、技術もそれなりですが、伊藤氏のHPで紹介している矩随の小柄に構図がよく似ています。
この図が三国志であると決定付ける根拠となるのが、縁に彫られている留守模様です。
それは稚拙な彫りですが「青龍偃月刀」と「羽扇」を表した彫物であり、青龍偃月刀は関羽を指して示しおり、羽扇は孔明を示しています。
この事から、この頭の図はまさしく劉備と張飛であり「三国志図」と言えるのではないでしょうか。
であれば、この画題が何の場面なのか、何を意味するものか、それとも、「日本刀・刀装の研究」で資料として示された、宗珉下絵帳にある、関羽と劉備が共に書面見る場面などもあり、単なる演出による構図であるのか等を知りたいところです。