日本美術刀剣保存協会 東京多摩支部は、公益財団法人日本美術刀剣保存協会の協力団体であり、文化財としての刀剣の保存や愛刀家の育成に取り組んでおります。
日本の伝統的文化財であり美術品でもある刀剣の歴史的価値や美術的価値を、刀剣鑑定会、刀剣鑑賞会、研究会等の機会を通して体験学習をしています。
◆令和6年11月10日(日)
刀剣鑑定会
講師は公益財団法人日本美術刀剣保存協会の大井講師です。
鑑定刀
一号刀:短刀 朱銘 正宗(蜂須賀正宗 重要美術品)
二号刀:刀 信国 応永六年
三号刀:刀 肥前国住陸奥守忠吉
四号刀:刀 泰龍斎宗寛造之 万延二年二月日
五号刀:刀 兼元(まごろく)
二号刀に関しては一の札で当てたのは一人で、ほとんどの方が苦労されていました。
会員持参の鑑賞刀
刀 :筑前住豊永行秀(天保年紀)
脇差:康光
脇差:兼氏
小道具
鍔 :埋忠鍔4点
小刀
◆令和6年10月20日(日)
武州下原鍛冶遺跡巡りに行ってきました。集合出発場所は立川市の東部会公会堂前で、午前10時半ころ出発しました。
コースは、まず、大石道俊に招かれやって来た周重が下原鍛冶の祖となり鍛刀した下原刀発祥の地を巡り、次に下原刀匠本家である康重鍛刀の地、山本但馬国重鍛刀の地、武蔵太郎安国鍛刀の地等を巡りながら墓参も行ってきました。そして、北条氏照の百回忌を機に建てられた氏照の墓参をして、八王子城跡を見学しました。時間が押していたので八王子城跡では十分な時間をとることが出来ず残念でした。最後に照重鍛刀の地を車中より確認しながらの帰路となりました。
◆令和6年9月9日(日)
午後の部
刀剣鑑定会
本日は、高山武士先生の講師で行われました。
また、午前のマナー講座に参加された方で新たに2名が入会され鑑定会に参加しました。
鑑定刀
一号刀:刀 金象嵌銘 大原真守
二号刀:太刀 切付け銘 来 国光
三号刀:短刀 銘 来 国光
四号刀:刀 銘 備州前国住長船春光
五号刀:刀 銘 兼綱作
でした。
一号刀は古備前の札が見られましたが、古伯耆と古備前は似ている処があって違いは姿にあり、古伯耆は先で反る(例外で古備前にもある)こと、また、地鉄が黒ずむと言うことです。
三号刀は幅広の姿をした短刀である。反りのないのが鎌倉末期であり、来国次のように南北朝中期の姿は反りが付くと言うことでした。
会員持参の鑑賞刀
大名家の蔵番号の入った金城南住信照作の小刀をはじめ計11振りの刀・短刀・脇差を鑑賞しました。
午前の部
刀剣鑑賞マナー講座
本日の参加者は男性1名、女性2名での講座でした。協会本部の「日本刀鑑賞マナー講座」のテキストを中心にした講習と、後に真剣を使った日本刀の鑑賞法等を実演指導といった内容で行いました。鑑賞に使用した刀は7振りで、全員が日本刀に触れるのは初めてでしたが、怖がらずに刀をしっかりと握り、各々、姿、刃文の違い、映り有無等の鑑賞を通しマナーを学んで頂きました。
◆令和6年7月14日(日)鑑定会
今日は、曇りがちの一日で、梅雨末期に見られる大雨になることもなく、さほどの暑さを感じることもない中、協会本部の釘屋奈都子講師をお迎えしての鑑定会でした。
鑑定刀
一号刀:太刀 備前国景安(古備前)
二号刀:刀 備前国住長船左京進宗光・二郎左衛門尉勝光/永正五年二月吉日
三号刀:短刀 貞興(保昌)
四号刀:刀 住東叡山忍岡辺・長曽祢興里作/延宝五年六月吉祥日
五号刀:刀 備前介藤原宗次作/安政六年二月日
今回の出題刀は、一号刀を除いては特徴が顕著であるものが多く、高得点を得た方が多く、満点の方も一人いました。
会員等の持参鑑賞刀剣・刀装具
重要刀装具指定品7点
1,鍔 無銘(古正阿弥)
2,鍔 無銘(伝勘四郎)
3,鍔 無銘(西垣勘四郎)
4,鍔 西垣勘四郎
5,鍔 無銘(又七)
6,鍔 無銘(林重光)
7,鍔 無銘(重光)
刀 肥前国八代住兼裕
刀 備州長船忠光(附大小拵えの大)
脇差 備州長船勝光(附大小拵えの小)
目貫・小柄 後藤廉乗
鍔 渡辺平右門作
以上、有難う御座いました。
◆5月12日は、鑑賞会及び、終了後に支部定期総会を開催しました。
鑑賞刀は9振りでした。
刀:和泉守兼重
刀:但馬守法成寺橘貞国
脇差:対馬入道常光
刀:無名(備前)
脇差:備州長船兼光(折り返し銘)
刀:伊藤大和守源廣信
刀:無名(古宇多)
小太刀:無銘
刀:肥前国住近江大掾藤原忠広
総会では役員改選があり、新支部長に木住野幸則が選任されました。