この徳利は伊賀焼でが作者は不明です。この徳利の入手には訳がありまして、2005年7月、20年も前のことになりますが、焼き物を買いに岐阜方面に出かけた折に足を延ばして伊賀の阿山で行われていた伊賀焼祭りにも立ち寄りました。その日は快晴で青空の下での開催でしたから結構暑かった思いが残っています。そのとき伊賀焼の物を何点か購入したわけですが、会場では買った商品の額に応じてくじ引きが行われていました。私は10万円近くの買い物をしたので、くじ引きの券を沢山貰いました。それを見ていたお客の中には、1・2枚を持っているより沢山のくじ引き券を持っている小生にあげた方がいいと言う事で、より多くのくじ引き券を得てくじ引きに望みました。結果、1等、2等、3等全てを当ててしまいました。その1等賞がここに掲載の徳利です。景品はすべて焼き物作家が作った焼き物のようですが、よく見ると商品にならないものといった感じです。2・3等で当たった湯呑みや猪などは現在は残っていません。
この徳利は形が好きなので今でも持っていますが、徳利の作者としては試験的に作った物ではないかと思っています。何故かって商品にはならないでしょう。窯に入れて焼き上げるとき、徳利を横に寝かせて焼いています。恐らく、釉薬の流れを考えてのことだと思いますが頂けません。要するに、焼成の際に徳利を浮かせるための足が(目跡)が4ヶ所胴の裏側に残り美しくありません。やはり胴の部分に目跡が出ていけません。