脇差:長船勝光

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説明
勝光の名は応仁の乱以降の戦国時代に現れ、文明頃(1469)には右京亮勝光が現れ活躍し、弟の左京進宗光との合作刀など多数残しております。また、その子二郎(次郎)左衛門尉勝光は明応・文亀・永正と活躍していることは殊に有名であり、刀の位列は末古刀最上作・良業物です。永正三年紀の入った本刀は俗名入りでないためその詳細は明らかでは有りませんが、よく錬れたその地鉄は備前の地鉄をよく表しています。
本刀は、身幅やや細く、身幅の割に重ねやや厚く、鎬が高く反り深くついた小太刀を思わせるような寸の詰まった片手打刀姿をしております。地鉄の鍛えは杢目肌がよく錬れて地景が入り映りが立ちます。刃紋は互の目に小丁子が交じり、太い足がよく入り、湯走り風の飛焼を交えて明るい刃の出来となっています。帽子は乱れ込んで先小丸に返ります。中心は生ぶ、目釘孔三個、鑢目は切りです。
本脇差には半太刀拵が附しており、鞘は茶呂色、金具は銀、鍔は鉄地透かしに銀覆輪、柄巻きは蛇腹巻きで高級感のある拵えです。

  • 銘文(表):備州長船勝光
  •   (裏):(菊紋) 永正三年二月日
法量
  • 長さ:58.9cm
  • 反り:2.2cm
  • 元幅:2.8cm
  • 元重ね:0.73cm
  • 先幅:2.04cm
  • 先重ね:0.47cm
  • 時代:室町時代 永正
  • 国 :備前
  • 地鉄:杢目
  • 刃紋:互の目
  • 中心:生ぶ、目釘孔三個
  • 鑑定書:保存刀剣鑑定書

※法量には若干誤差がある場合があります

詳細画像

長船勝光の鑑定書
長船勝光の刀身表全体
長船勝光の刀身裏拡大1
長船勝光の刀身裏拡大2
長船勝光の刀身裏拡大3
長船勝光の刀身裏拡大4
長船勝光の刀身裏全体
長船勝光の刀身表拡大1
長船勝光の刀身表拡大2
長船勝光の刀身表拡大3
長船勝光の刀身表拡大4
長船勝光の刃紋拡大
長船勝光の鋒棟拡大
長船勝光の中心棟拡大1
長船勝光の中心棟拡大2
長船勝光の拵え表
長船勝光の拵え裏 長船勝光の拵え柄