真剣居合刀・試斬刀 の買い方

居合道居合とは、不意の攻撃に対し、即座に抜刀し敵を倒すと云う、鞘を払った一刀で勝負を決める技です。
居合には多数の流派がありますが、大会で演武されるものには、夢想神伝流・無双直伝英進流・無外流・関口流・伯耆流・新影流・力信流・田宮流・水おう流・貫心流・柳剛流・神刀流等がありますが、その他にも様々な流派があります。
なかでも夢想神伝流は全国的に広く分布し、初心者の練習用として書籍もありますから、一人でも練習ができます。

居合刀梅林刀剣鍛錬所居合に用いる刀は、本人の体格に合わせた寸法で注文して作るのが理想ですが、現在の刀剣事情を見ると古い刀があまりにも安く手に入るので、中古を利用するのがお得となっています。
居合の稽古に用いる刀の多くは二尺三寸以上が望まれています。自分の身長に合った刀を新調するには費用が掛かりすぎることもあり、安価で出来合のもので済ませることもあります。しかし、こういった物の中には、合わせ物と呼ばれる適当な刀身と外装を合わせているものがあり、柄や目貫に緩みがあり、居合の稽古中に刀身が柄から抜けるといった事故があります。こうした危険を避けるためにも、居合には現代刀で仕立てた居合用の中古を選ぶのがよいでしょう。最近の傾向として、縁・頭などの金具には時代の良い物を好む向きがあります。 中古の場合は、無銘の刀でしたら30万円前後から拵え付で見つけられます。
また、樋のある刀は振ればピュッと音がし、稽古で一つ一つの所作にキレを感じさせますが、其処だけを気にして刀を探すのは初心者のする事と言う人もいます。上級者が言うには、刃筋が通っていれば樋がなくても音は出るようです。
刀身重量を下げた樋のある刀は女性向きですね。

居合刀について蘊蓄を述べる人がいますが、刀と云う武器は人が使う道具であり、その様に作ってあるわけですから、長大で特別な刀でない限り、大なり小なり武士の差料であった江戸時代の刀を使いこなすことも出来ず、ペラペラで軽い刀を好むようでは、やれ平成の侍だ、武道だと云っても、所詮、演武を目的としたスポーツと云われかねません。

試斬刀一般的には、竹や、畳表を巻いて一晩水に漬けたもので試し斬りを行いますが、試し斬りに使う刀は軍刀がいいですね。 軍刀は刃長が2尺2寸前後と短めで、10万円台から買える安価で丈夫な刀が多くあります。刀身には少々鍛え傷があっても斬るぶんには問題ありませんから、これに打刀拵えが付いていれば言うこと無しです。
また、古刀の斬れ味を試してみたい方には、室町末期の末古刀が良いでしょう。数打ちということもあり安価で入手できいる刀もあります。
但し、注意しなくてはいけない事があります。
安価が故に既に試し斬りを行った刀であって、曲がりを直したものがあります。一度曲がった刀は直しても斬る度に同じ箇所で再び曲がります。
また、殆どの場合、拵えはオリジナルではく、他から持ってきた拵えに刀身を入れた合わせ物です。
ですから、購入の際は、刀の曲がりの有無や、拵えでは柄にガタが無いか、目釘はしっかりしているか、また、縁は大丈夫か等の確認が大事になります。
購入したら、そのままで使えることが基本ですが、試し斬りのためには安全第一で注意しましょう。