登録証のトラブル

所有者変更届出三重県交付の登録証以前の銃砲刀剣類登録証登録証の記載内容と、現物とが相違している刀剣がある場合が有ります。例えば、長さが違う、銘文が草書体であるため正しく読めなく違っている等様々あります。
登録証の初期記載ミスの場合は面倒なため敢えて再審査など手間のかかることはしたくなく、そのまま流通させていることもあるでしょう。そのまま所有者変更届出をしても、教育委員会では原表と登録証の内容が同じで有れば問題なく、現物と登録証に違いがあっても分からないのです。(刀に登録証が付いている事が大事なのです)
例えば鋒などは大変脆く、硬い物にちょっと当たっただけで先が欠けてしまいます。これで刃長は1mm位は短くなります。ところが問題になる場合があります。ここに一見するとごく普通の登録証があります。この刀剣の所有者変更届出を行いますと問題が発生しました。

東京都交付の登録証新規登録された銃砲刀剣類登録証現物審査登録証を交付した三重県の担当者に登録証のコピーを送って確認してもらったのですが、三重県の登録証原票とで相違していると言うことでした。結局三重県側からの依頼により、東京都で審査を行い新規登録が行われました。審査会場では三重県から取り寄せた登録証原票と比較をします。原票には登録証に記載のない、刃紋・地鉄・製作時代等が載っています。
審査官は三重県交付の登録証を眺めながらあってるなーと言い、中心の銘もいいなーと言い、合ってると言って首を傾げていました。
三重県と東京都の担当者同士が電話で話をしていましたが、結局、東京都側で新規登録することとなったのです。

三重県から届いた通知新規登録依頼の通知

手続き期間この所有者変更手続ですが、最初に三重県から来た連絡は平成21年11月9日で、最終的に東京都で新規登録できたのは平成22年12月7日です。その間、三重県や東京都との遣り取りでどう云う訳か1年以上の期間を要しました。

銃砲刀剣類登録証のトラブルは、改竄したものや、コピーで偽造した登録証等もあるので注意が必要です。最近では改竄出来ないようにと登録証をラミネート加工していますが、コピーで偽造しラミネートされた登録証は発見され難くなっています。

登録証の記載内容と現品と異なる、登録側がミスする場合があります。
東京都では最近になって改善されてきたのでしょうか。 現物と登録証の記載内容に違いのある東京都教育委員交付の登録証の場合、教育庁に連絡すれば対応するようです。 「銃砲刀剣類登録証鑑定申請書等の送付について」を送付してきます。
その中に「基本事項がすべて一致し、銘文の記入上の誤りであったことが確認できたときは、無料で訂正の処理を行います。」とあります。

日本刀の所持のための所有者変更届出手続はこちらをご覧下さい。