日本刀鑑賞 現代刀

戦後に作成された刀で、現在では美術刀剣以外にも居合刀が多く製作されており人気の商品となっています。

か 赤松太郎兼嗣

  • 銘文:肥後国住赤松太郎兼嗣作/丁卯年三月吉日
  • 刃長:72.7cm
  • 反り:1.8cm
  • 外装:白鞘

コメント:切っ先を大きく延ばした体配の刀は、清麿写しを得意とする赤松太郎一派の頭である、兼嗣の刀です。

か 赤松太郎兼裕

  • 銘文:肥後国住赤松太郎兼裕作/壬午年十月吉日
  • 刃長:74.0cm
  • 反り:1.8cm
  • 外装:白鞘

コメント:刃長は二尺四寸四分あり居合用として充分な刀です。また、状態も良く兼裕刀匠が得意とする覇気のある出来です。

か 森山兼裕

  • 銘文:下総住森山兼裕作/昭和五十三年八月吉日
  • 刃長:69.0cm
  • 反り:1.6cm
  • 外装:打刀拵

コメント:兼裕は千葉県の産で、陸軍受命刀匠である、師であり父でもある、兼茂につき修行しています。

か 兼房・兼氏合作

  • 銘文:濃州関住藤原兼房兼氏作/昭和壬戌年吉日
  • 刃長:71.2cm
  • 反り:1.8cm
  • 外装:打刀拵

コメント:美濃国では室町時代より連綿と続いており、多くの名工を排出しています。兼房・兼氏も古の著名な刀工の名跡を継いだ現代に活躍する刀工です。

く 広木国広

  • 銘文:國廣/昭和六十一年三月日
  • 刃長:65.8cm
  • 反り:2.3cm
  • 外装:打刀拵

コメント:軍刀かと思うような姿形の作は、何か特別な思いがある刀なのでしょうか、寸が短いが力強い作品です。

さ 今井貞重

  • 銘文:予州西条住徹心入道貞重作/昭和壬子歳二月吉日
  • 刃長:75.0cm
  • 反り:2.0cm
  • 外装:白鞘

コメント:二代今井貞重の刀です。貞重は人間国宝の高橋貞次に師事した技倆の高い刀匠です。

さ 野口貞晃

  • 銘文:越後國住貞晃作之/昭和五十六年十二月日
  • 刃長:63.6cm
  • 反り:1.3cm
  • 外装:打刀拵

コメント:抜刀用の刀でしょう。中心には控え目釘孔を設け、抜刀に耐えられるように造っています。

さ 野口貞晃

  • 銘文:越後国住貞晃作之/為記念高木政照氏八十才之 昭和五十四年二月日
  • 刃長:64.2cm
  • 反り:1.2cm
  • 外装:打刀拵

コメント:貞晃は渡辺雲龍子貞次に学び、入選回数多数にして実力のある刀工です。

し 佐藤重利

  • 銘文:八王子住重利作/平成十七年八月日
  • 刃長:71.0cm
  • 反り:1.1cm
  • 外装:打刀拵

コメント:佐藤重利刀匠は八王子市の住人で、東京で古刀期から存在する武州下原刀の再現に取り組んでいる刀匠です。

し 坂繁綱

  • 銘文:坂一貫齋繁綱作/平成二十九年五月吉日
  • 刃長:71.0cm
  • 反り:1.8cm
  • 外装:打刀拵

コメント:居合いの稽古向きに造られた刀です。定寸で樋のある刀は軽く、男女を問わない万人に向きます。

ま 小沢正寿

  • 銘文:正寿作/昭和五十二年八月日
  • 刃長:35.2cm
  • 反り:0.5cm
  • 外装:白鞘

コメント:正寿刀匠の円熟期の作で相州伝を狙った寸延び短刀であり、センスが良く出来は大変よろしいです。

ま 小沢正寿

  • 銘文:武州吾野住小沢正寿作/昭和四十七年八月吉日
  • 刃長:77.2cm
  • 反り:1.8cm
  • 外装:白鞘

コメント:小沢正寿の秀作で、身幅が頗る広く元先の差は少なく、重ねの厚い造込みで、ズシリと重量のある豪壮な太刀です。

ま 高野政賢

  • 銘文:武州御岳山麓政賢作/応川口麻文氏需 昭和四十九年十一月日
  • 刃長:29.0cm
  • 反り:なし
  • 外装:白鞘

コメント:高野政賢刀匠の短刀で、注文打ちならではの入念な作品です。

ま 高野政賢

  • 銘文:政賢/平成四年九月日
  • 刃長:20.8cm
  • 反り:なし
  • 外装:白鞘

コメント:政賢は酒井一貫斎繁政の門人で東京の青梅市に住。本作は刃中に金筋・二重刃の働きがあり、政賢刀匠の晩年作で傑作と云える短刀です。

ま 新井一貫斎政善

  • 銘文:新井一貫斎政善作/昭和五十六年七月日
  • 刃長:74.0cm
  • 反り:1.8cm
  • 外装:打刀拵

コメント:打刀拵付で刃長が二尺四寸四分と、十分な長さがり居合刀としても最適寸法の一刀です。

よ 安本吉光

  • 銘文:奥州御所住吉光/昭和五十四年十一月日
  • 刃長:75.8cm
  • 反り:2.2cm
  • 外装:白鞘

コメント:刃長が75.8cmあり、重ね厚くズシリと重たい豪壮な刀です。吉光は吉原国家・宮入昭平に学び昭和に活躍した実力のある刀工です。