脇差:立花国秀

クリックで拡大立花国秀の茎写真

説明
立花国秀は号を円龍子と云い安中藩工で、相州伝に私淑したと思え、後に鎌倉へ移住しています。
この国秀は坂本龍馬の愛刀を鍛えた刀工であることを御存じでしょうか。
龍馬の愛刀と云えば「吉行」が有名で、龍馬が最期に所持していた刀です。
龍馬の刀は、貰ったり譲ったりしていたので複数の刀があったことでしょう。
龍馬は江戸での修行が終わる嘉永七年に立花国秀に造らせたようです。銘を「相州鎌倉住圀秀作 嘉永七歳八月日」と切った刀が現存しています。
この刀は後に龍馬が同郷の勤王党の志士である弘瀬健太に譲ったものと伝えられており、高知県立歴史民俗資料館に弘瀬健太の指料として展示されています。
平成29年の展示は3月11日から8月頃迄を予定しているとのことです。
本刀は、刃長が一尺九寸五分(59cm)あり、あと五分(1.6cm)で刀になる大脇差です。
身幅広く、重ね頗る厚く、鋒の大きく延びた姿は圀秀の特徴であり、地鉄の鍛えは正宗の弟子である則重を範とした松皮肌に金筋、砂流しが盛んに入る相州気質の作です。
中心の鑢は独特なもので、化粧を二段にした様な感じを見せ見処です。
また、附属の半太刀拵えは鯉口・栗形・瓦金や縁頭等、赤銅一作の貴重な時代の金具で、また鞘は篠笛塗りは渋く、如何にも武士の指料である風格が伝わってくる拵えです。

  • 銘文(表):相州鎌倉住立花圀秀鍛之
  •   (裏):安政六己未歳八月吉日
法量
  • 刃長:59.0cm
  • 反り:1.4cm
  • 元幅:2.93cm
  • 元重ね:0.78cm
  • 先幅:2.39cm
  • 先重ね:0.62cm
  • 時代:江戸時代 安政
  • 国 :上野
  • 地鉄:松皮肌
  • 刃紋:互の目・金筋掛かる
  • 中心:生ぶ、目釘孔一個
  • 鑑定書:藤代鑑定書

※法量には若干誤差がある場合があります

詳細画像

立花国秀の鑑定書
立花国秀の刀身縦表全景立花国秀の刀身縦裏全景
立花国秀の刀身表全体
立花国秀の刀身裏拡大1
立花国秀の刀身裏拡大2
立花国秀の刀身裏拡大3
立花国秀の刀身裏拡大4
立花国秀の刀身裏拡大5
立花国秀の刀身裏拡大6
立花国秀の刀身裏拡大7
立花国秀の刀身裏拡大8
立花国秀の刀身裏全体
立花国秀の刀身表拡大1
立花国秀の刀身表拡大2
立花国秀の刀身表拡大3
立花国秀の刀身表拡大4
立花国秀の刀身表拡大5
立花国秀の刀身表拡大6
立花国秀の刀身表拡大7
立花国秀の刀身表拡大8
立花国秀の刃紋拡大
立花国秀の鋒棟拡大
立花国秀の中心棟拡大1
立花国秀の中心棟拡大2
立花国秀の拵え縦裏 立花国秀の拵え縦表