刀剣美術誌上鑑定に挑戦｜日本刀初心者講座

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刀：堀川国安

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説明
堀川国安は山城の刀工です。国安は相州伝を得意とする刀工で、その技倆は大業物・新刀最上作として知られ有名です。
一説に国安は正宗の刀を偽作したため、国広に訴えられる処となり、領主鳥居家に預けられると云われています。
また、国安は、本国は日向飫肥で堀川国広の弟と云われ、上京して国広門下となり、鳥居忠政に抱えられて、慶長七年に鳥居家が磐城へ封ぜられるとき付き従うと云われています。
本作は、身幅広く、重ね厚く、反りは浅く、鋒は延び、豪壮な姿を呈しています。棟は三ツ棟、地鉄は板目がやや肌立ちザンングリとし、鎬も板目となります。刃紋は湾れ主調で、小乱れ交じり、沸よくつき、金筋・砂流しかかり、帽子は表は直ぐに、先火焔風となり、尖り心に返り、裏は湾れ込み小丸に返ります。本刀は国安が最も得意としている相州伝を現して覇気があり、出来が大変よいです。中心は生ぶで、やや長く、目釘孔は二個で上の穴は大きく、鑢は逆筋違にかけます。また、鞘書があり、『堀川国安　生中心在銘出来よろし　長サ貳尺参寸六分有之　昭和己酉歳晩秋於玉藻城下誌之　本阿彌日洲　花押』とあります。