脇差:信国吉次

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説明
信国吉次は信国勘助と云い、慶長七年に黒田長政の抱工となった信国吉貞の次男です。兄の吉政が父に背いて備前伝を学んだため廃嫡となり、弟の吉次が信国家を継ぎ、正系十三代目(遠祖は延文頃の信国)となります。
本刀は、身幅尋常で重ねやや厚く、反り頃合いに中鋒が延び心となる体配をしており、刃長は一尺八寸を超え申し分のない長さの脇差です。地鉄は板目肌よく錬れて詰み、刃紋は小沸がよくついた互の目で、太い足がよく入り、足を横切るように幾重もの砂流しが盛んにかかる処は見事です。帽子は直ぐに丸く返ります。中心は生ぶで鑢目は切り、目釘孔は一個、中心棟は小肉がつき鑢目は筋違、中心尻は刃上がり栗尻です。本刀は年紀は有りませんが、その銘振りより吉次の初期作と思われます。

  • 銘文(表):信国源吉次
法量
  • 長さ:56.2cm
  • 反り:1.3cm
  • 元幅:2.93cm
  • 元重ね:0.74cm
  • 先幅:2.4cm
  • 先重ね:0.58cm
  • 時代:江戸時代 寛永頃
  • 国 :筑前
  • 地鉄:板目
  • 刃紋:互の目
  • 中心:生ぶ、目釘孔一個
  • 登録:平成十二年 宮崎県
  • 鑑定書:保存刀剣鑑定書

※法量には若干誤差がある場合があります

詳細画像

信国吉次の刀身表全体
信国吉次の刀身裏拡大1
信国吉次の刀身裏拡大2
信国吉次の刀身裏拡大3
信国吉次の刀身裏拡大4
信国吉次の刀身裏全体
信国吉次の刀身表拡大1
信国吉次の刀身表拡大2
信国吉次の刀身表拡大3
信国吉次の刀身表拡大4
信国吉次の刃紋拡大
信国吉次の鋒棟拡大
信国吉次の中心棟拡大1
信国吉次の中心棟拡大2