刀装具の画題の人物は誰でしょう?

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この刀装具の頭の図は、どのよな画題なのでしょうか。画題の下側に手紙らしき物を広げて持っている優人物がいて、中央には、正対して顎に虎髭を生やし、グリグリの目玉をした武将が描かれています。似たような構図の彫り物のある刀装具がありますが、画題は「張良・樊噲」とも「三国志」とも考えられるようです。
この彫刻の作者は無銘であり、技術もそれなりですが、ヒントとなるものが縁に彫られた模様がそれで、登場人物のいない所謂留守模様です。それは稚拙な彫りですが「青龍偃月刀」と「羽扇」を表した彫物です。青龍偃月刀は、この大刀を使いこなす関羽を象徴するものであり、関羽を指して示しているでしょう。羽扇は、軍師が常に手にしていた羽毛扇子であり、軍師でもある諸葛孔明を示していることでしょう。この事から、この頭の図はまさしく劉備と張飛を彫ったものと考えられ、刀装具の画題は「三国志図」と言えます。

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